リメイク作品は数あれど…

90年代の半ば頃、韓国歌謡界ではちょっとしたリメイクブームがありました。
リメイク、つまりカバー。
そのときブームを牽引したのは015Bの5集で、
ナミ나미「悲しい縁 슬픈 인연」チョー・ヨンピル조용필「おかっぱ頭 단발머리」の2曲をヒットさせました。
当時、チョー・ヨンピルのカバーというのは実は歌謡界の禁忌wで、誰も挑戦する人がいませんでした。
それが、015Bの当時の所属事務所(Daeyoung AV)の社長と

チョー・ヨンピルが浅からぬ因縁があり、(社長が昔マネージャーだった)
ダメ元で頼んでみたら案外あっさりOKが出たのでカバーしたんだそうです。


「悲しい縁」の方は元をたどるとこれが橋幸夫と塚田三喜夫の持ち歌「絆」(どちらも84年)で、

長いこと作者も韓国人とされていましたが、
今ではちゃんとクレジットにも宇崎竜童作曲と出て来ています。

著作権協会の登録でも作詞は阿木燿子とあるんだけど…これは違うよねw

元々ナミが日本で(日本語で)「絆」をカバーしたレコードを出し、

そのB面が韓国語の「悲しい縁」(作詞家クレジットはパク・コノ박건호)出し、

良い曲だったから韓国でも歌うことになったんじゃないでしょうか。

当時(85年)は日本の歌をカバーすること自体が禁止だったので、

そこまで捏造(…。)していたわけですが

(そうでなければクレジットに「外国曲」と出ていたのでは…)、

2000年代になってからは元に戻ってきています。(でも作詞は違うだろー!)

それにしても日本では知る人ぞ知る曲でしょうに、

韓国では録音されているだけで6~7種類ほどのリメイクがある、
つまり元歌からは想像できないほど韓国でヒットした曲なわけです。

今回とりあげるのは、↑のパターンとは違いがあれど、
「元歌よりヒットしちゃったカバー曲」です。

ただ…

最初に言っちゃいますと…



そんなに数がありませんでした!!!!

あははははは…はぁ。

あれだけリメイクブームが長く続き、7080ブームも90年代ブームも続いているのに、
元歌を越えるリメイクヒットというのがこんなに少ないとは思いませんでしたねー…。
まあ、元歌が大ヒットしたからリメイクされてるといえばそれまでなんですが。

とはいえ、それじゃ企画が進みませんので早速行かせていただきます。

まず1曲目は「먼지가 되어(塵になって)」。
昨年、オーディション番組でロイ・キム로이킴が取り上げて音源的にヒットしたのが
一番最近のリメイクかと思いますが、
その原曲とされているのがキム・グァンソクの먼지가 되어。
でもキム・グァンソクは生前にこの曲をアルバム収録はしておりませんで、
2000年代に発売されたライブアルバムに収録されています。
しかしその前に、というか真っ先にこの曲をリメイクしたのがヒットし、
人口に膾炙したのはこちらでした。

●이윤수「먼지가 되어(塵になって)」(1991)


これこれ。これですよ。イー・ユンス。この1曲で多くの人に記憶されるイー・ユンス…。
今でもこれが原曲だと思っている韓国人は多そうですが、私もそう思っていました。
しかしその原曲は実はコレ↓

●이미키「먼지가 되어(塵になって)」(1987)


今もたまに懐メロ番組に出てくるイー・ミキの2集から。
このアルバム、タイトルは「知性と愛」なんですが、
その割にはロゴがミキ●●●のフォントで(むにゃむにゃ)…

でもって私が一番好きなのはPositionのヤツかな!


次。
まず原曲を聴いていただきましょう。ライブでお届けいたします。
●에스더 「송애(送愛)」(1997)


エスダー(ハン・エスダー)といえば小虎隊。初代女子ボーカルです。
彼女のファーストソロアルバムに収録された曲ですが、
地味に話題を呼んだくらいどまりの売れ行きだったため、
作曲家であるシン・ジェホンがこの曲を惜しんで歌詞をつけ直したリメイクがこちら↓

●임재범 「너를 위해(君のために)」(2000)


2011年、「私は歌手だ」で視聴者の号泣を誘った時のものです。
イム・ジェボムも今ではだいぶ長髪になりましたw
たぶん、これに原曲があるということ自体があまり知られてないかもしれないです。
作詞者は別人ですが、youtubeのコメントを見てるとどっちの歌詞も評判がいいですね。

イム・ジェボム関連でもう一曲。
リメイク曲とはまたちょっと違うタイプです。
作曲は↑と同じシン・ジェホン。


●임재범 「사랑보다 깊은 상처(愛よりも深い傷)」(1997)


これのリメイクがこちら↓
●박정현 duet with 임재범 「사랑보다 깊은 상처」(1998)


パク・チョンヒョンのデビューアルバム収録曲です。
イム・ジェボムとのデュエット …ということになってますが、実は違って、
イム・ジェボム曲の歌部分を差し替えて部分的に重ねてるということなんですね。
だからカラオケも丸々同じです。

●이장우 「널 만난 이후(君に出会った後)」(1996)


015B客員歌手出身、イー・ジャンウ君の2集「長友」から。
当時のヒットメーカー、チェ・スジョン최수정女史の作詞作曲です。
このアルバム自体、彼の前作に続いてヒットしたアルバムでした。
でもそれを遥かに凌いでヒットしたのがリメイク曲の方。

●S.E.S「Oh, my love」(1997)
 
S.E.Sも既に今のファンには知られないようになったみたいで…(隔世の感がある…)
当時増えつつあったガールグループ(という呼び方はなかった)中で、
最も足さばきが美しい、と(私の友人に)言われたダンスをご覧ください↑。
で、このリメイク。デビュー曲「I'm your girl」の後続曲で、
この曲で活動を始めた当初、なんと「盗作じゃね?」と話題になりました。
日本はまだインターネット草創期だったけど、韓国は既にPC通信以来の一大ネット社会。
飛ぶ鳥を落とす勢いのアイドルとあって、それなりの問題になったものです。
…いや、どう見ても聴いても同じ曲でしょう!w
作詞作曲のMoonstoneがチェ・スジョン女史の別名だというのは
有名な話だと思ったんですがそうでもなかったみたいで、
これもこの話を大きくしてしまった一因でした。

こういうつまらない噂から問題になることって結構あるような気がします…。
 


コメント
この記事は、非常に興味深いです!

「モンジガデオ」はイユンスが原曲だと思い込んでいました。
エスダー(エスド?)の「ソンエ」も名曲ですが、オリジナルではなかったんですね。

パクチョンヒョン、イムジェボムの「疑似デュエット」については、認識していましたが、この事実を知るまでは(そのあとも?)、全く違和感なく聴いていました。

知らないことがたくさんあるのが認識できて、ワクワクします。
今後、勉強させていただきます!
  • enjoyrm
  • 2017/06/03 8:26 PM
私も実はイー・ユンスが原曲だと、10年以上疑っていませんでした。もっとかも。
大抵、キム・グァンソクの…と紹介されるので、「いやイー・ユンスでしょ」と思ってましたw
でも、今なにをしているかが全然わからない人です。
コンサート7080のような懐メロ番組にも出てこないし、
当時のテレビ映像もなくて謎な人になってしまいました…。
  • Lucy
  • 2017/06/04 11:30 PM
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